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スクリーン印刷は時代遅れ?デジタル印刷との比較とまだまだ活躍できる3つの理由

更新日:18 時間前



日々印刷業界の技術は進化し、各メーカーから毎年のように新たな印刷機が発表されています。

今回はそんな数多の印刷技術の中で、昔ながらのスクリーン印刷もまだまだやれるぞ!という特殊印刷会社、山王テクノアーツからのお知らせです。



   目次   



スクリーン印刷とは


まずはスクリーン印刷とはどのような印刷方式なのかというおさらいから。


孔版印刷の一種であるスクリーン印刷とは、穴のあいた版にインクを擦りつけ、印刷する方式のことを言います。

シルク印刷と呼ばれることもあるように、昔は版に絹が使われていました。

現在ではナイロン・テトロンなどの繊維あるいはステンレススティールの針金などが主に使用されています。

水と空気以外には印刷できる、とも言われており紙以外にも布や金属など様々な素材にも印刷可能で、形状も厚みのある素材や円柱などの立体的な対象にも印刷可能です。

用途としては主に看板やステッカー、Tシャツや一般的な印刷物や、機械の操作パネルや電子回路などの特殊印刷にも使用されています。

機械の構造も比較的シンプルで、広く普及している印刷手法です。



スクリーン印刷機には手動式から全自動まで様々な種類があります


その他の一般的な印刷方式


スクリーン印刷も含めた4大印刷方式とも呼ばれる代表的な印刷方式がありますので、その他の3つの印刷方法にも触れておきます。


・平版印刷

印刷される部分は親油性を持ち、印刷されない部分は親水性を持たせた版を使用し、水と油の反発作用を利用して印刷する方式です。

ゴムブランケットというシートに版面についたインキを転写して、再度紙に転写することからオフセット印刷とも呼ばれます。


・凸版印刷

版のインクが付着する部分が凸の形状でできており、その部分が圧着することで印刷されます。身近なものでいうとスタンプと同じ原理の印刷方式です。このことから業界内では印刷版のことを「ハンコ」と呼ぶこともあります。

フィルムや布、段ボールへの印刷を得意とし、活版印刷、フレキソ印刷という種類があります。


・凹版印刷

凹版印刷は前述の凸版印刷とは逆に、版全体にインクをつけ、ドクター刃といわれるワイパーのようなもので拭きとったのち、凹んでいる部分に残ったインクを印刷対象に転写する印刷方式です。グラビア印刷とも呼ばれます。

アルミなどの円柱状の版胴に彫刻することで像を表します。

高品質な色彩表現を得意とし、写真集などの印刷に用いられていましたが、近年ではその用途は減少し、パッケージ用のフィルムや、建材用の壁紙などの用途に用いられています。



以上が4大印刷方式と呼ばれているものですが、ここ数十年で急速に普及しているデジタル印刷、という印刷方式もあります。

上記の4つの印刷方法が印刷版を使用して印刷するのに対し、インクジェット印刷機などを代表とするデジタル印刷は版を作成することなく、PCから直接データを送信することで印刷が可能です。

そのため従来の方式よりもコストも下げ、納期も短く製造できるため有用な印刷方式として急速に普及してきました。

主に屋外看板やカーラッピングなど少量数の印刷物で多用されています。



デジタル印刷の時代


古くからの印刷技術であるスクリーン印刷ですが、時代の流れとともに取り扱う業者の数も減少傾向にあります。

その理由は2000年代に入ると代替技術となるデジタル印刷の進歩が進み、置き換わりが急速に進んだことが大きいようです。


印刷業界に革命を起こしたともいえるデジタル印刷。

この印刷技術の登場で何が変わったのでしょうか。


印刷版がいらないという革命

印刷を発注するときに悩みの種となる要素の一つとして、イニシャルコストがかさむ、ということがあります。

多品種の注文の場合、1種のデザインに対して初回の諸費用である版代は掛け算で増えていき、見積もりを見てびっくりするようなことも…。

予算の折り合いがつかず断念というお話になってしまうことも多々ありました。


デジタル印刷機の登場によりこの版のイニシャルコストの問題が解決、さらには少量でも無駄なく印刷が可能という特徴により、数量が固まらないと割高になってしまっていた問題も改善し、多品種少量の印刷が現実的な価格でできることになりました。


印刷できる距離が飛躍的に増加

基本的にスクリーン印刷は版の大きさ、機械の大きさに印刷サイズは依存していました。

一方インクジェット印刷は一方の長さは機械のサイズに依存しますが、もう一方はロール材を使用することにより印刷が続けて数十メートル印刷が可能になります。

それにより長尺の横断幕などを一度に印刷できるということになりました。

こちらでも製作上のコストメリットはかなりあります。


デジタル印刷の登場により、従来の印刷方式と比べ劇的にコストを下げることが可能になった、ということが最大の変化であると言えます。

抜群のコストメリットを持つデジタル印刷、これからも印刷界の主役であることは疑いようもありません。



スクリーン印刷は過去の技術なのか


ここまでデジタル印刷技術の素晴らしさをお伝えしました。

この技術革新に淘汰された前時代の印刷方式がスクリーン印刷なのでしょうか。

答えは当社としては否と申し上げたいと思っております。

ここから本題のスクリーン印刷のまだまだ活躍できる3つの理由をお伝えしたいと思います。


理由その1

様々な機能を持ったインクが選定可能


工業用途や屋外で使用される印刷物には、過酷な環境下にも耐えられるような特殊な材質やインクを使用しないと必要要件を満たせないことがあります。

インクジェット印刷機は基本的にインクの組成は1種類でどのような環境に使用される物でも、同じインクを使用することになります。

シルクスクリーン印刷用インクと比較して、メーカー公表の耐候性なども短いことが多いです。

高温、寒冷地での使用や長期間の掲示、耐薬品性など、印刷物に+αの機能が求められる場合はシルクスクリーン用のインクを使用することで要求にお応えできることもあります。

実際に当社でお取引のある航空、工業分野の客様においても、機能面での要求事項を満たすため、シルクスクリーン印刷の銘板、ステッカーを採用いただいている実績がございます。


理由その2

インクの盛り量の調整が可能

当社のスクリーン印刷では通常15μ~20μの厚みで印刷ができる版を使用しております。

印刷面にスプレーを吹き付けるようなイメージで印刷されるインクジェット方式と比較してシルクスクリーン印刷は印刷面にインクを塗る、もしくは盛るようなイメージのため、インクの層に高さを持たせることが可能です。

このことにより隠ぺい性を高めたり、退色しにくい印刷物を実現できます。

透明の樹脂素材に印刷を施した操作パネルや表示パネルなど、インクが透過しないようにしっかりと隠ぺいすることができます。


理由その3

印刷可能な素材の範囲が段違い

書き出しの説明でもお伝えした通り、スクリーン印刷は水と空気以外ならなんでも印刷可能、とも言われています。

紙やフィルムだけでなく布や金属など、形状も印刷機にセットできるものならありとあらゆるものに対し印刷可能です。

デジタル印刷の世界でも立体に印刷できるUVプリンターや、布に印刷が可能なガーメントプリンターなどがありますが、印刷可能な素材や形状がプリンターの種類によって限定的であったり、数がある程度ある場合は時間がかかるなど、現状ではまだまだスクリーン印刷にも分はありそうです。

布に版を使わずデジタル印刷ができるガーメントプリンター



印刷業者によるクオリティーの差


スクリーン印刷はオペレーションにアナログな要素もあり、インクに対して使用する溶剤の希釈率や印刷版の種類、製版方法、使用するインク量など業者ごとに異なります。

実際にあったお話ですが、とある事情で他の業者から当社に切り替えをしていただいたお客様に製品を納品したところ、同じインク、同じ版で印刷しているにもかかわらず、インクが退色する期間にかなりの差があったということがありました(当社製品の方が長持ちでした)。

細かな機械の設定や、インク量など、様々な要素で製品の品質は変わってきますので、高機能のラベルなどをスクリーン印刷で依頼する際は、複数社にお話を聞き、試作を依頼することをお勧めいたします。



機能面でのお困りごとはスクリーン印刷が解決


いかがでしたでしょうか、デジタル印刷の勢いはこれからも止まりませんが、ラベル、シール、ステッカー、金属銘板などの耐久性、機能面でお困りの際にはスクリーン印刷を採用することで解決できるケースもあります。

山王テクノアーツでは、印刷物を表示する環境に合わせ、デジタル印刷、シルクスクリーン印刷など様々印刷方式、加工方法の中からコスト、品質面で最適なご提案をいたします。

お困りのことがございましたら是非一度お気軽にご連絡いただけますと幸いです。


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