環境配慮材料 非塩ビマーキングフィルム

更新日:7 日前



毎日の暮らしの中で、街を歩くと看板やウインドウ装飾、道路を行きかう車など、様々なところでマーキングフィルムを使用した装飾や店舗名などの表示を目にすることができます。

今回はそんなマーキングフィルムについて、主流の塩化ビニール(PVC)素材から環境配慮製品と謳われることの多い非塩ビの材料まで、情報をお届けいたします。



マーキングフィルムとは

マーキングフィルムとは、ウインドウや看板、車に貼ることが可能な粘着剤付きのシートの総称です。

製品自体に色のついているものと、主に印刷を施して使用する白地や透明なフィルムがあります。

また、一般的にカッティングシートと呼ばれているものもマーキングフィルムと同義とされています。




材質の主流は塩ビ

マーキングフフィルムは第二次世界大戦後にアメリカで生まれました。

塩化ビニールを使用することにより、過酷な環境でも色落ちせず、剝がれづらく、柔軟性(曲面への貼り易さ)もあることから評価され、軍用機などを中心に普及してききました。


時代の流れとともに、フィルムに対してインクジェット印刷が可能になったり、施工性が増すなどし、性能は上がり続けてきました。

他の材質と比較して、耐候性、耐久性、柔軟性に勝る塩ビ。

その評価は数十年たった今も変わらず、世の中のサイン表示などで使用されているマーキングフィルムのほとんどが塩ビの材料です。




塩ビが環境破壊、公害の原因に?

このようにマーキングフィルムの原材料として抜群の性能を持つ塩ビですが、一時期は使用される規模が縮小の流れに向かったこともあります。

1990年代、塩ビを焼却処分する際に人体や環境に有害であるダイオキシンが発生する、という事実が発表され一時は非塩ビ製品へと切り替える流れが生まれました。


しかし大量に有害物質が発生する原因が焼却処理の際の温度不足などの理由によるものということがわかり、施設の改修が行政により進められた現在では、塩ビを焼却することにより問題になる量のダイオキシンが発生するということは無くなりました。


この件に関しては様々な説やとらえ方もあり、有害か無害か一概に判断することは難しいですが、ある一定の安全性が証明されたこともあり、現在ではまた塩ビのマーキングフィルムが主流となっています。

また、製造時には他のフィルム用の素材と比較してCO2の排出力が少ないという研究結果もあり、様々な視点で見ることが必要なようです。



非塩ビのマーキングフィルムとその特徴

前述のような環境・公害への懸念のお話もあり、現在でも非塩ビのマーキングフィルムを使用したい、というご要望を当社にもいただくことがあります。

塩ビを使っていないマーキングフィルムとは、いったいどのようなものなのでしょうか。


非塩ビ材のマーキングフィルムは、塩ビ(PVC)の代わりにアクリルやウレタン、ポリオレフィン系の材料を使用したものがあり、様々な種類のものが各メーカーから発売されています。


特徴としては、比較的リサイクルが容易、塩ビフィルムとの相性の悪いポリカーボネートなどへの貼付けが可能、塩ビでは有毒ガスが発生してしまうため不可とされるレーザーでのカッティングステッカーの作成などが可能、というようなことがあります。

総合的な性能では塩ビを超えることはなさそうですが、製造メーカーの弛まぬ努力、研究開発により、塩ビと比較して遜色のないスペックを持つ製品も登場しています。



メーカーごとのラインアップ

各メーカーから発売されている非塩ビマーキングフィルムをご紹介いたします。


リンテックサインシステム

エコパレットタックペイント

http://www.sign-japan.com/html/tac/about.html#f2

アクリル系、業界に先駆けて登場した耐候性8年レベルのマーキングフィルム


ヴェラップス

http://www.sign-japan.com/html/vewraps/about.html#f3

アクリル系、非塩ビながら曲面追従性がありカーラッピングも可。

インクジェット、シルク印刷が可能


オラフォル

ORAJET® 3174X

https://www.orafol.com/ja/japan/products/orajet-3174x

ポリオレフィン系(ポリプロピレン)、印刷が可能。

屋内もしくは短期屋外用


3M

AFシリーズ

https://www.3mcompany.jp/3M/ja_JP/p/d/v000228633/