工業用ラベル?普通のシールと何が違うの?

更新日:6月16日



シール、ラベル業界ではよく耳にするワード、工業用ラベル。

一体普通のシールと何が違うのでしょうか。

今回は工業用ラベルの定義、求められる品質要求など、工業用ラベルの選定に関して役立つ情報をお届けいたします。

   目次   

  1. 工業用ラベルは見た目以上に高スペック

  2. どのような種類のものがあるの?

  3. 含有化学物質調査(REACH規則/RoHS指令/chemSHERPA)

  4. 紛争鉱物開示制度 -紛争鉱物調査-

  5. 厳格なトレーサビリティ要求も

  6. 品質を担保するマネジメントシステム


工業用ラベルは見た目以上に高スペック

工業用ラベル(シール/ステッカー)とは、大まかに言ってしまうと工業製品に貼られているラベルすべてのことを指します。

自動車や業務用の機械、冷蔵庫洗濯機、ドライヤーのような家電に至るまで、様々な工業製品に貼られています。

これらのラベル、見た目はシンプルなシールに見えますが、貼られる場所、使用期間などによってさまざまな必要条件があり、それらをクリアする機能、品質、証明などが一般的には必要となります。

例えば取り扱いに危険が伴う機械などの注意表示などは、色褪せて内容が確認できなくなってしまうと、重大な事故につながる可能性があります。

そのようなことを防ぐために、貼付する環境に応じて、適切な強度を持ったラベルを選定しなければなりません。

また、後述する規制などにより使用できる材料が制限されるケースもありますので、注意が必要です。

このように必要な文字や図形情報+使用される環境に合わせた粘着機能に加えて必要な付加価値を備えたラベルが工業用ラベルと呼ばれるのです。



どのような種類のものがあるの?


上記でご紹介した通り、一口に工業用ラベルといっても用途に応じて様々な機能があります。

以下に一例をご紹介いたします。

コーションラベル

警告ラベルとも呼ばれる注意表記ラベルです。

セキュリティーラベル

開封防止機能や貼換防止機能を備えたラベルです。

シリアルナンバーラベル

一枚一枚印字内容の異なる表示ができます。

耐熱ラベル

種類により300℃程度までの耐熱性があります。

耐溶剤ラベル

貼付箇所の付近で薬品(アルコールなど)の使用頻度が高い場合、付着時の劣化を防止するために用いられます。

帯電防止ラベル

静電気に弱い精密機器に表示が必要な場合に使用されます。

バーコード、QRコードラベル

シリアルナンバー同様、一枚一枚違う内容のQRコード、バーコードを印字できます。

GHSラベル

GHS(化学品の分類および表示に関する世界調和システム)に基づく化学品の危険有害性情報を伝達するためのラベルです。

ULラベル

米国の安全規格の一つであるUL認定を受けたことを証明するラベルです。

このマークを使用したラベルは認定を受けた印刷会社のみ製造することができます。


資産管理ラベル・銘板

社内の資産それぞれに名称、管理番号などを表示する用途で使用され、

ラベルだけでなく、金属にレーザー彫刻を施す方法もあります。


含有化学物質調査

(REACH規則/RoHS指令/chemSHERPA)


ラベルそのものの機能のほかに求められる要求事項として含有化学物質調査というものがあります。

それぞれの規格で禁止物質、高懸念物質と呼ばれる環境や人体に悪影響を与える、含有されていてはいけないと定められている物質があります。

各規制で対象とされる機器に関しては、その物質を使用しているとみなされると基準に不適合とされます。

こちらはラベルにも適用され、機械製品自体はその各種基準に適合していても、ラベルが適合していないとお客様の製品そのものが不適合となってしまいますので、ラベル選定の際にはこちらの含有物質調査をクリアしていることが必須となります。

REACH規則/RoHS指令はEUの規制で、対象となるものは禁止物質の使用が厳しく規制されています。

国内でもEUに製品を輸出する企業はもちろんのこと、該当しない場合でも環境負荷の軽減、人々の健康を守るために対応する企業も増えてきています。

また、国内においてはchemSHERPA(ケムシェルパ)と呼ばれる含有物質の情報伝達共通スキームが運用されており、これに準拠するためには管理対象基準(法規制・業界基準)によって定められた製品含有化学物質情報を適正に伝達しなければいけません。



紛争鉱物開示制度 -紛争鉱物調査-


紛争鉱物(ふんそうこうぶつ)とは、内戦や紛争などにより、武装勢力や反政府組織の資金源となっている天然鉱物のことです。

こちらの鉱物を企業が使用することで、重大な人権侵害を行っている勢力の活動資金獲得に実質的に加担していることになってしまうため、これを防ぐ目的で紛争鉱物開示制度が設けられています。

錫(スズ)鉱石、タンタル鉱石、タングステン鉱石、金鉱石の4つの鉱物が対象となっており、これらを使用して製造されるものについて、企業は指定鉱物が使用されている部品、原材料全ての調査を行い、情報を開示しなければいけません。

対象になる企業はアメリカの上場企業で、製品の機能または製造に紛争鉱物を必要とする者、と定められています。

もちろんラベル、銘板などにも上記の鉱物が含まれている場合は制度の対象となるので調査、証明が必要になります。

開示義務は販売元に課せられますので、アメリカの上場企業でなくとも、委託製造などを請け負っている企業などの場合は委託元からの調査依頼に応じられるよう準備をしておく必要があります。



厳格なトレーサビリティ要求も


トレーサビリティはISO9000:2000においては「考慮の対象となっているものの履歴、適用又は所在を適用できること」と定義されています。

この要求に応えるには、不具合など何か確認事項が発生した際に、そのラベルがいつどのような工程で、どの材料を使用して製造されたのか明確にしておく必要があります。

食品などでは当たり前になっているトレーサビリティ対応ですが、工業用ラベルの世界でも、航空宇宙産業をはじめ厳格なトレーサビリティが求められるようになってきており、証明書類の提出が必要になってくるケースもあります。



品質を担保するマネジメントシステム


ラベル製造業者の選定の際に、候補の会社の製品がどれくらい品質レベルがあるのか、確認方法にお悩みになることもあるかと思います。

一般的な判断要素の一つとして、品質マネジメントシステムの有無というものがあります。

この認証を取得している企業であれば、世界共通の基準の中で一定の水準をクリアしている企業であると認めることができますので、こちらの認証を取得しているかどうかを選定の参考にしてみてもよいかもしれません。

代表的な品質マネジメントシステムとしてはISO 9001という国際規格があります。

この認証は最も普及している品質マネジメントシステム規格であり、全世界で170ヵ国以上、100万以上の組織が利用しています。

外注先候補がたくさんある場合などは、依頼側の業種、要求事項にマッチした各種認証を取得している外注先をピックアップし、絞り込んだうえで問い合わせ、設備見学などを行うことで効率的に選定を進めることができそうです。



工業用ラベルについて面倒なことはすべてお任せください



これまでに申し上げたとおり、工業用ラベルには状況に応じて様々な制限が発生することもあり、いざ手配するとなると購買、資材担当者様に思いもよらぬ負担がかかることになります。

山王テクノアーツでは大手工業品メーカー様との取引実績も多数あり、各種調査、トレーサビリティの証明書類などの発行、事前監査などにもスムーズに対応可能です。

また、品質に関しても国際的な規格であるISO 9001に、航空・宇宙・防衛分野の産業特有の要求事項を取り入れたEN9100認証を印刷業界で先駆けて取得、安心の品質で製品をお届けしております。

工業用ラベル、銘板など表示物でお困りでしたら、ぜひ一度山王テクノアーツにご相談ください。

シルクスクリーン印刷、シール印刷、デジタル印刷など様々な印刷方式はもちろん、特殊な形状への抜き加工にも対応。

小ロットでもOK、データの作成から承ります

ラベル、表示物のプロが、貴社のお悩みを解決いたします。


→手戻りのない工業用ラベル手配を!山王テクノアーツの工業用ラベルソリューション



#コラム

閲覧数:665回

最新記事

すべて表示